2012-03-03

pina ピナ・バウシュ踊り続けるいのち

ヴィム・ヴェンダースとピナ。
彼女のこと、全く知らなかったんですが…
昨年から評判になっていたこの映画。
さらに先月のparisでは、ちょうどオペラ座で彼女の代表作のひとつ
'Orphee et Eurydice'が上演される日に重なっているも、1ヶ月前には既に完売!
余計に気になる存在に。
ダンスも演劇も今まで縁遠かったけど、
びっくりしました。衝撃。

彼女はバレエと演劇を融合させた「ノイエタンツ」をさらに発展させた人。
そんな知識がない私でも、思想と肉体の境界がなくなる感覚に陥りました。
素晴らしいダンサーたちに自分を重ねて、「これは、わたし?」と恐ろしくなります。


与えられたこの肉体は、自分の思い通りに動かせる?
日々の営みの繰り返しで狂わないことこそが狂気?


生きるために必要なために進化発達してきたヒトの身体が、
表現ツールとして自由に動き回る様。
そして観る者に不安感を与えるのは、日常のなかに潜んでいて、
見落としている、(見ないようにしている)
緊張感、生死の沙汰を突きつけられるからだと感じました。
わたしは本当に感動した時、感銘を受けた時、恐怖に近い感覚と思うことが
多いせいかもしれませんが。

街の雑踏、人をよけながら、でも同じ方向に向かう大勢の人の中で、
自分を見失わないように、発狂しそうになるのを耐える精神力。
そんな平穏を保つためにはたらかせる力こそ、狂ったものかもしれない、
そんなことを考えながら映画館を後にしました。



































見る人によって捉え方は絶対違うと思うので、
少しでも興味がある方はぜひ行ってみて下さい。
全然知識がなくても楽しめるのはこのとおり!

ピナが生前に残した言葉も、印象的で勇気づけられるものばかり。
とくに仕事や好きなことを通じて、
自分を高めたいと考えている人に響くのでは。





0 件のコメント:

コメントを投稿