彼女のこと、全く知らなかったんですが…
昨年から評判になっていたこの映画。さらに先月のparisでは、ちょうどオペラ座で彼女の代表作のひとつ
'Orphee et Eurydice'が上演される日に重なっているも、1ヶ月前には既に完売!
余計に気になる存在に。
ダンスも演劇も今まで縁遠かったけど、
びっくりしました。衝撃。
彼女はバレエと演劇を融合させた「ノイエタンツ」をさらに発展させた人。
そんな知識がない私でも、思想と肉体の境界がなくなる感覚に陥りました。
素晴らしいダンサーたちに自分を重ねて、「これは、わたし?」と恐ろしくなります。
与えられたこの肉体は、自分の思い通りに動かせる?
日々の営みの繰り返しで狂わないことこそが狂気?
生きるために必要なために進化発達してきたヒトの身体が、
表現ツールとして自由に動き回る様。
そして観る者に不安感を与えるのは、日常のなかに潜んでいて、
見落としている、(見ないようにしている)
緊張感、生死の沙汰を突きつけられるからだと感じました。
わたしは本当に感動した時、感銘を受けた時、恐怖に近い感覚と思うことが
多いせいかもしれませんが。
街の雑踏、人をよけながら、でも同じ方向に向かう大勢の人の中で、
自分を見失わないように、発狂しそうになるのを耐える精神力。
そんな平穏を保つためにはたらかせる力こそ、狂ったものかもしれない、
そんなことを考えながら映画館を後にしました。
見る人によって捉え方は絶対違うと思うので、
少しでも興味がある方はぜひ行ってみて下さい。
全然知識がなくても楽しめるのはこのとおり!
ピナが生前に残した言葉も、印象的で勇気づけられるものばかり。
とくに仕事や好きなことを通じて、
自分を高めたいと考えている人に響くのでは。
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